ITパスポートサンプル問題
独立行政法人情報処理推進機構(lPA)が公開しているITパスポート試験のサンプル問題です。
法務
Webページを作成する際,著作権者に確認せずに行った著作物利用のうち,適法なものはどれか。
- ア
- カーテン生地のカタログに掲載された図柄が,著名デザイナ制作のもので,背景に最適だったので,スキャナで取り込んで,色を変更して活用した。
- イ
- 車の販売台数を説明するために,通商白書の統計データを使って図表化し, Webページに活用した。
- ウ
- 最新情報を提供するために,新聞の写真をスキャナで取り込んで活用した。
- エ
- 雑誌のイラストを加工して, Webページ上の自社広告に活用した。
解答:イ
著作物であっても、以下のものは著作権がない。
・憲法やそのほかの法令(条例なども含む)
・国や地方公共団体または、独立行政法人の告示や訓令、伝達など。
・裁判所からの判決や決定、命令など
・1から3の翻訳物や編集物で国や地方公共団体または独立行政法人が作成したもの。
解答群において以上に該当するものは、イの通商白書の統計データを使って図表化しWebページに活用することである。
第三者の著作物をWebページに掲載することで、著作権の公衆送信権と伝達権を侵害することになる。公衆送信権と伝達権は、著作物の自動公衆送信をしたり、放送を行ったりすることである。また、公衆送信された著作物を使って公に伝達する権利のことである。
自動公衆送信とは、著作物をWebサーバーなどに蓄積し、公衆からのアクセスによって自動的に送信することをいう。Webサーバーに蓄積された状態を送信可能化といい、送信可能化状態で著作権違反となる可能性が高い。
著作権の問題は、初級シスアドにおいて、平成16年春期から平成20年春期まで9回の試験で毎回出題されている重要なテーマである。同様にITパスポート試験でも出題される重要なテーマである。著作権については、必ずマスターしておかなければならないテーマである。
著作権の詳細については、基本情報技術者試験講座 著作権を参照して欲しい。