初期投資を最も早く回収できるもの
システム開発に関する投資プロジェクトA~Dのうち,最も早く投資を回収できるものはどれか。ここで,毎年の維持管理費用として,初期投資の10%が発生するものとする。
ITパスポート平成23年度 秋期 問12
- ア
- A
- イ
- B
- ウ
- C
- エ
- D
解答:ウ
投資を回収できた状態は、各年の収益の合計が初期投資以上になったときである。
毎年の収益の合計 ≧ 初期投資
各年の収益は利益-毎年の維持管理費用で求められる。毎年の維持管理費用は初期投資の10%であるから以下の式で求められる。
1年間の収益=利益-初期投資×0.1
2年目以降は前年までの収益の合計を加え、前年までの収益の合計を求める。
2年目以降の収益=前年までの収益の合計+利益-初期投資×0.1
利益計画の1年目から3年目、それぞれ利益が違うので、投資プロジェクトAから投資プロジェクトDにおいてそれぞれ1年ごとに収益を求める必要がある。
例えば投資プロジェクトAであれば次のように計算する。
1年目
50-200×0.1=30
2年目は1年目の収益に2年目の収益を加えて、収益の合計を求める。
30+150-200×0.1=160
3年目は1年目と2年目の収益を加えて、収益の合計を求める。
160+180-200×0.1=340
投資プロジェクトAは3年目で初期投資を上回るので初期投資を3年で回収できる。同様に計算して投資プロジェクトAからDの収益を求めたものが以下の表である。
以上から投資プロジェクトCが各年の収益の合計が2年目で初期投資以上になっていることが分かる。したがって、最も早く投資を回収できるのは投資プロジェクトC(ウ)である。
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